書 名:宇宙ステーションと支援技術
著 書:狼 嘉彰 冨田 信之 堀川 康 白木 邦明
出版社:コロナ社
第1章 宇宙ステーションの概要
ここでは旧ソ連のサリュート・ミール計画に関する開発経緯を簡単に説明する。旧ソ連の有人宇宙計画は1960年代後半に開発されたソユーズを軸に展開されたといってよい。
第1世代:サリュート(1号-5号)
・1号では帰還時に空気抜けの事故が起こり3名の宇宙飛行士が死亡。
第2世代:サリュート(6号-7号)
・宇宙での長期滞在が可能となった。6号で計676日、7号で計812日。
第3世代:ミール
・6個のドッキングポートを持ち、サリュートを複数個合体させることができる。
・1993年、ロシアはミールをやめて国際宇宙ステーションへの参加を決定。
・2001年3月25日、南太平洋海域に落下。
第2章 国際宇宙ステーションの構成とサブシステム
国際宇宙ステーション(ISS)の設計条件と環境衛生システムのセンサーに関する記述が興味深かったので紹介する。
【1】国際宇宙ステーションの制約条件
・実験に使用できる電力:45kW
・最大搭乗員数:搭乗員サッシュ津用ソユーズ宇宙船の登場員数が3名、2機で計6名。
・軌道傾斜角:カザフスタンのバイコヌール宇宙センターから打ち上げ可能な51.6度。
・軌道高度:空気抵抗による軌道低下とランデブー能力の妥協点で最高許容高度460km。
・運用寿命:運用寿命は10年、実際には、部品交換などにより延長可能、非交換部品である構造の設計寿命は15年。
【2】国際宇宙ステーションへの要求条件
・ミッション要求:材料・ライフサイエンス実験を行うための微小重力レベル(年間180日及び連続して30日を維持)、実験用ガス・水・電力の供給、真空排気、排熱、通信などの提供。
・搭乗員対応要求:搭乗員の居住環境、運用、操作、生活に関する諸要求。
大気圧: 0.096-0.103Mpa
酸素分圧: 0.019-0.023Mpa
室温: 18.3℃-29.4℃
湿度: 25%-75%
【3】環境衛生システムのセンサー
・TOCA:水質をモニターする有機炭素分析計
・WSA:水採取キット
・WMK:微生物をモニターする水中微生物キット
・SSK:モジュール内の表面汚染サンプルキット
・MAS:空中微生物サンプル採取キット
・TEPC:放射線をモニターする組織等価比例計数管
・個人線量計
・IV-CPDS:船内荷電粒子方向性スペクトロメータ
・CSA-CP:化学物質分析計(一酸化炭素、シアン化水素、塩化水素、酸素濃度等)
・VOA:揮発性有機ガス分析計(トリクロロエタン、ブタノール、エタノール等)
第3章 日本の実験モジュール「きぼう」
日本の実験モジュール(JAM)開発の経緯
・1982年5月にNASAが宇宙ステーション計画の概念設計検討開始(フェーズA)。
・同年8月に宇宙開発委員会が宇宙基地計画特別部会を設置。
・1985年5月、NASAと予備設計(フェーズB)への参加の了解覚書(MOU)を締結。
・1992年- JEM詳細設計開始
第4章 セントリフュージ
重力が生物に合い当てる影響を研究するための生命科学実験設備のこと。
第5章 国際宇宙ステーションの運用
第6章 国際宇宙ステーションの利用
第7章 宇宙飛行士の選抜と訓練
宇宙飛行士の選抜は書類選考の後、第1次選抜から第3次選抜まである。
日本の宇宙飛行士の応募条件を幾つか抜粋して紹介する。
・国籍:日本国籍を有すること
・学歴:自然科学系の大学を卒業していること
・実務経験:自然科学系の研究、設計、開発などでの3年以上の実務経験
・語学能力:英語が堪能であること
・医学的特性:身長(149cm-193cm)、視力(裸眼で0.1以上、矯正視力で1.0以上)
・心理学的特性:協調性、適応性、情緒安定性など
第8章 国際宇宙ステーションの国際協定と管理
第9章 将来に向けての宇宙ステーション構想