卵の鮮度と表皮の蛍光発光
人工衛星に搭載する次世代画像センサー「ハイパースペクトルセンサー」の技術を応用すると食品の鮮度の数値化ができる。たとえば生卵の場合は、これまでに以下のような研究例が知られていた。ハイパースペクトル技術を応用した事例を次回紹介する。
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人工衛星に搭載する次世代画像センサー「ハイパースペクトルセンサー」の技術を応用すると食品の鮮度の数値化ができる。たとえば生卵の場合は、これまでに以下のような研究例が知られていた。ハイパースペクトル技術を応用した事例を次回紹介する。
タイトル: 鶏卵(白)のスペクトル変化とHU(ハウユニット)との関係
研究期間: 2007年7月17日
実験者 : 加美正明氏(エバ・ジャパン株式会社)
文責 : 佐鳥新(北海道工業大学)
出典 : ハイパースペクトル応用学会
http://www.hssts.org/
ハイパースペクトル研究報告書
http://hssts.org/japanese/
1.概要
鮮度アシストを8バンドの簡易スペクトル計測器として用いることにより、卵の鮮度の単位であるHU(ハウユニット)との相関を調べることを目的とする。従来の方法が卵を破壊して測定する方法であったのに対し、分光スペクトルを利用する方法は非破壊に測定できることが最大のメリットといえる。
2.鶏卵(白)の実験結果
図1 鶏卵(白)のスペクトル特性
高温高圧で起る熱核融合の常識から、低温で起りうる核変換(常温核融合)とのギャップから生まれたドラマといって良いだろう。従来の学説をそのまま信じるのか、それとも目の前の事実を受け入れて自ら考えるのかという立場の違いが顕著に現れたのである。研究者としての人生観に迫るところもあり、興味深い書籍として紹介する。
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書 名: 常温核融合
執筆者: 水野 忠彦
出版社: 工学社

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抽象論ではなく、かなり具体的な事例を引き合いに出しながら、曲率など微分幾何学的な概念を説明しているのが特徴。分かっているところは、ややだらだらと書かれているようにも感じられるが、概念的に掴みずらい部分に出合った時に本書を参考にしながら読むと勉強がはかどると思う。図書館から借りても良いかもしれないが、手元にあると便利な本である。
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書 名: 幾何学概論
執筆者: 石原繁
出版社: 共立出版

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核変換の物理をランジュバン方程式による定式化を試みた研究論文を初等的に書き下したものである。学問的に整理されているので核変換の全体像がおぼろげながら見えてくると思われる。
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書 名: 常温核融合2008
執筆者: 高橋 亮人
出版社: 工学社
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今回紹介する論文は、私の父が30年ぐらい前から行っていた教育研究に関するものである。
一般に、人間の心理や本研究のテーマでもある精神発達に関する研究は、最初から法則性を追求することを諦めて、多変量解析という統計的手法を使って集めたデータを分類することをもって研究としての意義を見出そうとする研究者が多いように思われる。このようなアプローチは、ニーズ調査(マーケティング)や短期的に実施した試験の効果を測る指標には役立つかもしれないが、心の進化そのものを捉えてはいないだろう。
そういう研究が多い中で、この研究は人間観察を極めることによって、素人には見出せないような小さな変化の中から因果律の連鎖を発見し、それを定式化しようという斬新なアプローチをとっている。
この手法は個人の観察力(能力)と洞察力に大きく依存することから、従来の統計学に頼ったアプローチでは到達できない側面を内包している。このアプローチは私が以前に提案した「当為の科学」の世界観にも通じるものがある。
本研究では、まず精神発達という抽象的な概念を捉えるための研究の足場を作るために「作図法」を考案した。この方法により思考や精神発達の特徴的現象の連鎖を客観化し、更にその中に普遍性があることを見出した。(本論文には書かれていないが)現象論的に様々な具体事例の中で規則性が見出されていることは興味深い。
未来の教育学や発達心理学は、数学力、とりわけ現象論的な数学的手法(多変量解析だけではなく)を用いることにより、観念論から抜け出して、ヒトとしての精神発達の意義そのものに迫る方向に進むべきではないだろうか。本論文を読まれた教師や教育学研究者の中から、『臨床教育学』とでもいうべき新しい分野を切り拓く方が出ることを願うと共に、本研究論文の紹介としたい。
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『精神や思考の成熟に見られる臨界期の法則』
初等理科教育研究所
佐鳥毅
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『精神や思考の成熟に見られる臨界期の法則』
初等理科教育研究所
佐鳥毅
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2.臨界点
1973年、オーストリアの動物行動学者コンラート・ローレンツは、孵化直後のハイイロガンの雛を観察し、「刷り込み」を発見してノーベル賞医学生理学賞を受賞した。臨界期学習の存在は動物行動学者によって確認されていたのである。
一方、脳科学者は約50年前から学習、記憶の基礎過程・臨界期の神経回路網の研究を地道に続けてきた。その研究成果は少しずつ見えてきた。産組研の仁木和久は瞬時記憶に海馬傍回が関与することを発見した。また、瞬時記憶の臨界期は3歳から4歳頃までと述べている。(注3) 利根川進は子育て体験を基に母音のRとLを識別する臨界期は3歳前だと述べている。(注4) 理研の津本忠義は前頭連合野の臨界期は8歳頃から15歳頃までだと述べている。(注5)
脳科学者にはfMRIや多電極法など観測機器を用いて研究を進めている方が多い。心の変化やイメージの動きのメカニズムは遺伝子と環境因子の関わりを調べなければわからないだろう。
著者は子どもの思考や行動の親則性をエソロジー的な発想で調べているうちに、知情意のトータルな脳ネットワークの臨界期は、ヒトセンサーの方が機器より敏感なこと、人間とコンピューターでは得意な分野が異なることに気がついた。発達や思考の親則性についての知見は旧態依然としており、数千年前の知見とあまり変わりがないように思われる。加えて最近の苦い研究者は、ピアジェ、ワロン、ゲイゴツキーをはじめ、孔子の教えやカントの考え方を時代遅れだと決めつけるなど、「温故知新」の精神を軽視しがちである。
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『精神や思考の成熟に見られる臨界期の法則』
初等理科教育研究所
佐鳥毅
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3.成熟比
現代脳科学では、知情意のトータルな脳ネットワークの臨界期や種に固有な生得的成熟比のメカニズムは全く未知である。こうしたことから、利根川進や一部の脳科学者は分子生物学的技法を取り入れて、遺伝子をコントロールした動物の行動をモニターし、脳ネットワークのメカニズムを探っている。(注4)脳の臨界期や脳の成熟現象のメカニズムを科学的に解明する新しい試みはやっと緒についたばかりである。成果はまだまだ先になるだろう。特に生得的プログラムはDNAの研究と深い関わりがある。DNAの実体は塩基配列にあるから脳ネットワークの臨界期に関与するプログラムの発見は簡単ではないだろう。
こうしたこともあり、基本方程式で計算して、ヒトとチンパンジーの臨界点を比較検討した結果成熟比には図4のような違いがあった。(注2)
図4 種に固有な成熟比
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『精神や思考の成熟に見られる臨界期の法則』
初等御理科教育研究所
佐鳥毅
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4.思考の臨界期
実は著者がこの研究に取り組んだ直接のきっかけは、授業改善、カリキュラム開発にあった。文部科学省はカリキュラムの改善・改良に取り組んでいる。ヒトの脳ネットワークの進化・退化は臨界期の学習と深い関係がある。目標・内容はこういった問題を踏まえて策定したのだろうか。ここでは、授業の基礎となる思考過程の臨界期と成熟比の関係について問題提起してみたい。
図7は2007年11月にNHKが学力向上に取組む教師たちという番組で紹介した例である。筑波大学附属小学校の佐々木昭弘氏が指導した6学年「水溶液の性質」の導入場面が紹介されていた。さりげない岡かけ方は子どもの心に逆らわない問題解決自然流を思わせる素晴らしい授業だった。佐々木氏に依頼して主発間を発した時間帯を授業の流れに沿って再現してもらい、成熟比に重ねてみた。図7を見るとわかるように、佐々木氏は絶妙のタイミングで各臨界期に適した活動をさりげなく促した。発間は簡潔で無駄がないため子どもの心にすんなり溶け込んだ。定性的ながら生得的成熟比を感じる授業であった。計算で見つけた成熟比は思考過程にも適用できるのである。
図7 思考過程の成熟比(1)
北海道工業大学 電気電子工学科 助教授、北海道衛星株式会社 代表取締役社長、NPO法人宇宙空間産業研究会 理事長、有限会社Catch the Dreams 代表取締役、有限会社先端技術研究所
東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻にて博士課程取得後、宇宙科学研究所(現JAXA)の助手となる。大学院時代から宇宙科学研究所にて小惑星探査衛星「はやぶさ」に搭載されたイオンエンジンや次世代推進として期待される反物質推進に関する研究を行った。当時の所長が道工大に赴任したこともあり、1998年10月から北海道に移る。1998年に有限会社先端技術研究所を設立しマイクロ波エンジンの開発に着手し、2004年3月に完成させた。2003年4月から福島氏と共に北海道衛星プロジェクトを立ち上げ現在に至る。