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神奈川県丹沢のふもとにたたずむように配置された東京工芸大学厚木キャンパスに、第1回クリエーターズ・ステーション.com大賞を受賞した宇井健人さんを尋ねた。体育館を改造したというユニークな新研究棟「ORANGE」で我々を迎えてくれた宇井さんは、芸術学部ヒューマンプロダクトコースで、プロダクトデザインを学んでいる。宇井さんは授業の合間たった一人で、自由に使える同コースのデジタルスタジオで今回の卓上ロボットTaku Roboを考案した。
ヒューマンプロダクトコースでは、デザインを人とモノのインタフェースとして捉え、リアルなモノづくり(実習)を軸としながら、学生が主体性を持って意欲的に学べるように工夫されたワークショップ形式の講義で、「志・知識・技術」三位一体となったデザイナーの育成を目指している。「ヒト」と「モノ」とのインタフェースとしてデザインを捉えたときに、そのコアとなる概念としての認知科学や造形心理学、あるいは、人間工学や感性工学などを中心として、わかりやすく構成された講義が特長だ。


コンテスト主催者を代表し日本ヒューレット・パッカード(株)大橋秀樹氏より表彰状および記念トロフィーが授与された 自由に使えるデジタルスタジオのPCを使い1週間でTaku Roboを創作した

宇井さんは何を学んでいるのですか?
宇井 私が在籍している芸術学部ヒューマンプロダクトコースは、工学部と連携しながら学ぶコースで、工業製品全般のデザインを学んでいます。製品の機構も考えた、使いやすいデザインをするよう心がけています。

今回のコンテストに応募されたきっかけは?
宇井 学校の掲示板に貼ってあるポスターを見たことと、「コンテストに応募してみたら」という先生の呼びかけがあったことでした。

デザインにあたって何を中心にしましたか?
宇井 ロボットですから未来のイメージになりがちですが、逆に親しみやすさが欲しいと思いました。実際に3次元画像を創る前に、1ヵ月ほどかけてコンセプトを考えました。その結果、「そこにあって当たり前、特別な感じではなく身近に存在するロボット」というコンセプトになりました。ヒントになったのは、いつも使っている卓上調味料入れです。これをモチーフにすれば、身近で親しみやすいロボットができるのではないかと考えました。


どのようにイメージを具体化していったのでしょう?
宇井 まず胡椒びんのイメージで、20センチくらいの高さの展開図を考え、人に近い頭と胴体をデザインしました。そうして立体化した卓上ロボットは、当初自分が想像していたイメージの軽快感がなく、かなり違ってしまいました。そこで先生から軽快感を出す技術的なことを教わりながら、最初から作り直して一回り小さい現在の卓上ロボットに仕上げたのです。

どのくらいの期間で完成させたのですか?
宇井 コンセプトをまとめるのに1カ月かかりましたが、実際には1週間くらいの作業でできました。使用したCADソフトは『Rhinoceros(ライノセラス)』ですが、当時は授業で習い始めたはかり。1〜2ヵ月しか操作したことがありませんでしたので、操作を教わりながらデザインしたのですが、それほど苦労した覚えはありません。

今後の予定は?
宇井 第1回クリエーターズ・ステーション.com大賞を受賞して一番嬉しかったのは、自分の考えた「そこにあって当たり前、特別な感じではなく身近に存在するロボット」というコンセプトが審査員の方々に評価されたことです。受賞したことはまだ先生にも報告していませんが、今年は工学部と連携して機構も考えながら、実際にモックアップを作ってみたいと考えています。それで第2回コンテストに応募できればと思います。今後も、人に近いインタフェースを活かしたプロダクトデザインを行ってきたいと考えています。ドラえもんのような親しみやすいロボットができればいいと思います。


第1回クリエーターズ・ステーション.com大賞(デザイン部門大賞)受賞作品
『卓上ロボットTaku Robo』

東京工芸大学
http://www.t-kougei.ac.jp/
芸術学部(ヒューマンプロダクトコース)
http://www.t-kougei.ac.jp/arts/index.html

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